子どもの頃に、病気を引き起こすような細菌を排除しようと抗生物質を必要以上に与えることは、健康な腸内細菌を構成するのに必要な良い働きをする細菌まで排除してしまう傾向があります。また、脂肪が多く、食物繊維が少ない食品だけを食べることは、腸内フローラの多様性を乏しくしてしまったり、食物アレルギーや季節性のアレルギーの発症を高めたりする可能性があります。
このようなことは、人間にのみあてはまるのでしょうか?ペットがかかる皮膚病や食物アレルギーも、私達が与えるフードや、キレイ過ぎる現代の生活環境が原因で引き起こされているのではないでしょうか?多くの人は、答えはイエスであると考えています。オタワのブライアー動物病院の獣医師、エディー・バートラム博士は「ペットのアレルギーも腸内環境に原因があり、肺、足、耳、皮膚は氷山の一角である」と述べています。
ペットの腸内フローラの状態にあわせたフードを提供する等、腸内フローラを豊かにすることでアレルギー等の病気を減らすというテーマは、ペットの健康問題を考える上で重要であると考えられます。今後もアニコムではペットが健康に暮らせるよう、腸内フローラの研究を進めていきます。
参考文献
1.Van Evra J.(2017) inside the Microbiome.
Why Good Gut Bacteria is the Big Hope For
Allergic Disease.
2.https://www.dogsnaturallymagazine.com/a-new-look-at-canine-allergies/
3.https://www.whole-dog-journal.com/issues/10_5/features/Dog_Skin_Problem_15932-1.html