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知っておきたいわんちゃんのこと

知っておきたい
皮膚のこと

夏の高温多湿な環境は、毛に覆われているわんちゃんの皮膚の環境を変化させ、さまざまな皮膚のトラブルを引き起こします。
今回はぬのかわ犬猫病院分院で皮膚を専門に診療されている平野翔子先生にお話を伺いました。

平野翔子

得意分野:皮膚科
ぬのかわ犬猫病院に勤務し、アジア皮膚科学会・日本獣医皮膚科学会に所属する。

ひらしょう

細菌感染によって起こる「膿皮症」とカビによって起こる「マラセチア性皮膚炎」

 夏に湿度が上がることで、わんちゃんの皮膚は蒸れやすくなり、脂や汗の分泌量は多くなります。これにより、わんちゃんの皮膚に普段からいる細菌やカビが過剰に増え赤いブツブツやカサブタを作り、痒みを引き起こします。ブドウ球菌などの細菌が感染を起こした状態を膿皮症、マラセチアというカビ(真菌)が増えた状態をマラセチア性皮膚炎といいます。病院では、抗菌薬・抗真菌薬の飲み薬や塗り薬、シャンプー剤を使って治療します。

ダニやノミなどのアレルゲンによって起こる「アレルギー性皮膚炎」

 気温が高くなるとノミは爆発的に増加し、ノミの唾液によりノミアレルギーを引き起こします。室内のダニやカビは高温多湿の環境で増加するため、これらに対するアレルギーのアトピー性皮膚炎も引き起こされます。治療は、ノミ駆除剤の使用やステロイドなどの抗炎症剤の飲み薬や塗り薬で行います。

夏の皮膚病の予防・ケアの方法

 日々のブラッシングは余分な毛を取り、蒸れを軽減するだけではなく、地肌の様子もチェックでき、湿疹などにもいち早く気づくことができます。
 シャンプーは、他の季節よりもこまめに行いましょう。匂いやベタつきが出てきたら、脂や汗で汚れているサインなので、シャンプーを行うタイミングです。
 また、毛穴の洗浄効果があり、脂や汗を効率的に落とすシャンプー剤や抗菌作用のあるシャンプー剤が効果的な場合もあるので、皮膚病になりやすい場合は、獣医師に相談してみると良いでしょう。炭酸泉は二酸化炭素ガスが溶け込んだお湯のことです。炭酸泉に入浴すると、炭酸ガスが皮膚で吸収され、毛細血管を広げるため、皮膚の血行を良くします。また炭酸ガスが皮膚のPHを下げ、皮膚を弱酸性に近づけます。この状態は菌にとっては増殖しにくい環境のため、膿皮症も予防できます。夏場のケアに取り入れてみてはいかがでしょうか。

筆者profile/平野翔子

ぬのかわ犬猫病院 中田分院

所在地:〒245-0015
    横浜市泉区中田西2-8-4
TEL:045-410-8325
診療時間:午前:9:00~11:30
     午後:15:00~17:30
休診日:木曜全日、日曜午後
    お盆、年末年始

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