愛犬との絆を結ぶためのハウスのしつけ方
~ハウスの選び方と設置の仕方~
囲われたタイプのハウス(クレート)を寝床として教えるしつけ方を、「クレートトレーニング」といいます。犬は静かで薄暗い巣穴のような場所を寝床として好む習性があるため、クレートを使用すると、犬にとって快適で安心できる寝床を提供することが出来ます。
また、子犬の頃からクレートに慣らしておくことは、犬と生活する上で非常に多くのメリットがあり様々な問題行動の予防にもつながるため、クレートトレーニングは人と犬との共生において重要なトレーニングの一つです。特に、災害時での犬との同行避難を想定した場合、避難所ではクレートでの生活が必要不可欠となるため、防災対策としても日頃からクレートに慣れさせておくとよいでしょう!
適切なサイズのクレートを用意する
使用するクレートのサイズは、犬がその中で体の向きを変えられ、立つ、座るなどの動作ができる広さが好ましいです。成犬になった時の大きさを考慮し、体高+5cm程度の高さに合わせて購入すれば十分な広さが確保できます。また、ダックスやコーギーなど胴が長い犬種に関しては、成犬時の体長+5cm程度の奥行きが確保できるように選ぶと良いでしょう。
クレートの環境と設置場所
トイレのしつけでも紹介しましたが、就寝時や外出時など飼い主さんの目が行き届かない時にはクレートとトイレをサークルで囲った場所に子犬を入れるようにします。その際、クレートの扉は外し、冬場であればクレートの中に毛布などを入れ暖かくしてあげれば、クレートの中の居心地がよくなります。また、夏場では風通しがよく直射日光の当たらない涼しい場所に設置し、暑さ対策用の冷却プレートやマットなどの利用も効果的です。
一般的に、犬は飼い主が見える場所で休息行動をとることを好みます。特に飼い主のもとに来たばかりの子犬は、誰もいない部屋などでひとりぼっちにすると不安を感じてしまうため、家族がよくいるリビングなどの部屋にサークルで囲われたクレートとトイレを設置し、就寝時には飼い主の寝室にこれら一式を移動したほうが子犬は安心して休息することが出来ます。また、子犬が落ち着いて休息できるように、ドアや廊下など家族が頻繁に出入りするような場所の設置は避けた方が良いでしょう。
犬は聴覚や嗅覚などの感覚が優れています。そのため、外が見える窓際や玄関先など屋内と屋外の境界近くにクレートを設置すると、犬の縄張り意識が高まってしまい過度な吠えなどに発展することがあるので、境界からは離れた場所にクレートを設置しましょう。