×

神奈川県(横浜・川崎・相模原)の動物病院、ペットショップ、ペットホテルなどを検索できる地域密着のペット情報サイト
掲載数 1996

トップ >> 知っておきたいわんちゃんのこと >> 知っておきたいアナフィラキシーのこと

知っておきたいわんちゃんのこと

知っておきたい
アナフィラキシーのこと

アレルギーには、食物・薬物、アトピー性皮膚炎など、さまざまなものがあります。その中でも緊急性があり、生命の危険が考えられるアナフィラキシー。その原因や症状について今回、関内どうぶつクリニック代表の牛草先生にお話を伺いました。

牛草 貴博

1974年2月21日 東京都板橋区生まれ
2004年4月 関内どうぶつクリニック開業

うしぐさ  たかひろ

アナフィラキシーショック

 そばアレルギーの方が、蕎麦の成分を含んだものを口にしてしまったときに突然倒れてしまう。そんな状況を目にしたことや聞いたことがあるかもしれません。これはアナフィラキシーショックというものです。
 人間と同様に動物にもこのアナフィラキシーショックという恐ろしい症状が存在します。アナフィラキシーは皮膚または粘膜に起こる症状、ショックを起こすアナフィラキシー反応には、呼吸器症状、血圧低下による意識障害の3つの症状が特徴です。

アナフィラキシー反応が
起こる原因

 アナフィラキシー反応とは薬物や異物(食物を含む)に含まれる「抗原」が体内に侵入することによっておこるアレルギーの一種です。背景には遺伝学的な要因があると考えられています。
 体内に侵入した抗原に免疫が反応して抗体が作られます。そしてある時抗原が再び体内に侵入すると、抗体が反応し肥満細胞という細胞からヒスタミンという物質が血中に放出します。この反応により血管自体や血管を通した全身の臓器に様々な影響を及ぼします。
 このように、アナフィラキシーの発症には抗体が作られる必要があるので、アナフィラキシーは2回目の原因物質への接触や投与に注意が必要となります。つまり何かを食べた時や、ドッグランなどで何かと接触した時だけでなく、動物病院で受けるワクチンやその他の治療薬で起きることがあり、特に2回目以降では十分な注意が必要です。

ワンちゃん注射

アナフィラキシーの発症で
起こる症状って?

 症状は様々ですが、発現時間により大きく2つのパターンに分けられます。
アナフィラキシーショック
 原因物質が侵入してすぐに起こる反応です。急激に血圧が下がり、ショックと呼ばれる大変危険な状態になります。最初は落ち着かなくそわそわし、その後よだれを出し、嘔吐、脱糞、放尿と続きます。ここで対処が遅れると虚脱、呼吸の低下、痙攣、昏睡へ進行し、死亡する可能性があるとても恐ろしいものです。
発疹(じんま疹)
 原因物質が侵入して30分後~2・3時間以内と少し遅れて出る反応です。顔面に出た場合はパンパンに腫れて一時的に顔が変わってしまいます。皮膚全体に広がることもあり、相当な痒みを伴います。


 いずれにしろそのような症状が見られた場合には、すぐに獣医師に連絡し適切な治療を受けましょう。

筆者profile/牛草 貴博

関内どうぶつクリニック

関内どうぶつクリニック

所在地:〒231-0041
    横浜市中区吉田町6-3
TEL:045-243-6417

前の記事へ

トップページに戻る